ジョホールのローカル病院情報と、歯医者さん情報

こんにちは。マレーシアで三児の子育てをしている、リトルチーです。

駐在などで、子連れでのロングステイを選択する方も増えてきました。
長く滞在するにあたって知っておきたいのが、現地の病院や歯医者などの情報です。今回は、海外保険で適応できる大きな病院ではなく、町の中にあるクリニック、ローカル小児科、公立病院、歯医者を、自分の体験談を交えて紹介したいと思います。

※記事内の「リンギット」は1リンギット=27円で計算しています(2018年10月時点のレートを参照)

もし体調が悪くなったら?マレーシアでは水と抗生物質で様子をみる

少し熱がある時、少しお腹が痛い時、水をもっと飲みなさい、抗生物質をとりなさい。と、決まり文句のように言われます。
医者はもちろんのこと、友人や同僚にも必ず言われるでしょう。
水分ではなく、水です。そして常温が基本です。
大抵の家庭には常備薬として抗生物質があるので、まずは家庭で様子をみるようです。

そしていよいよ体調が回復しないと見込んだら、クリニックへ行きます。
パスポートは持参しましょう。
(クリニックに限らず、パスポートは常に顔写真とパスポートの番号のあるページのコピーを持ち歩くと便利です)
住所や電話番号も受付で聞かれます。覚えておきましょう。
ちなみに、女性のムスリムの方は女医でしか診察はしません。
つまり、貴方も女医が希望でしたらマレー人経営のクリニックに行けば女医を希望し診察してもらえます。
診察の手順は日本と変わりませんが、かなりの割合で私服の先生が多かったです。

町中にあるクリニックや漢方のお店について

一般的なクリニックはドアに鍵がかかっています。チャイムを鳴らすと、受付の方がロックを解除してくれます。

クリニックで健康診断を受けてみる

通常の診察として、健康診断を受けられるクリニックもあります。
一般的な採血、採尿、心電図、エコー、レントゲンですと350リンギット(約9,500円)。
私は子宮頸がんのチェックもしたのでプラス150リンギット(4,050円)でした。
診察内容や手順は日本と変わりません。値段は健康保険がない分、マレーシアのほうが高くつくでしょう。
でも、予約なしで行くことができ、その場ですぐにやって早く終わることを考えたら、マレーシアで健康診断を受けるもの悪くないなと思いました。

抗生物質の量には気をつけましょう

これは私の経験ですが、この健康診断の結果、抗生物質を飲むことになり医師の指示通りに服用しました。
飲み始めてから数時間後、体中が浮腫みだし、パンパンの顔は誰もが二度振り返るくらいに膨らんでしまいました。
すぐに別の病院に連絡をして診てもらった所、私の服用した薬の量が多すぎるとの事でした。
年齢や体重で考えるとおおよそ適量らしいですが、体型や体格でみると多すぎるらしいです。
その後は、とにかく歩き回って汗をかき、薬を体内から出すという方法で乗り切りました。

日本よりもお手軽に試せる漢方薬

マレーシアでは、漢方も普及しています。
看板に「中医師(医は中国語の医)」と書いてあれば、漢方が置いてあるお店。

このお店は鍼灸や足つぼマッサージもやっているのでドアが閉まっていますが、漢方を購入するだけのお店なら、ガラスのドアはない場合が多いです。
お店の方は中国語しか話さない方がほとんどですが、漢方の名前は漢字で書けば伝わります。
ネットで気になる漢方を見かけたらメモをしておきましょう。
ご自身やお子さんの体質改善に、日本よりもお手軽に漢方を試すことができます。

ローカルの小児科情報

ジョホールには、ローカルのクリニックで小児科を明記している場所はほとんどありません。
子供も大人も赤ちゃんも内科、外科ともにクリニックにて診察をします。
専門的な知識を必要とする専門病院や総合病院には小児科があります。
我が子や知り合いのお子さんだと、腹痛、風邪、咳、骨折、健康診断はクリニック。
皮膚疾患、呼吸器系、循環器系なら専門病院へ通っています。

ジョホールの公立病院

以前、指の関節の痛みが心配になり、ジョホールの「JB SPECIALIST HOSPITAL 公立病院」に行ってきました。
公立の私立の差はなんといってもその安さ。もし私立病院で腹痛で診察をし、薬を出してもらった場合は80~150リンギット(2,160円〜4,050円)前後ですが、こちら公立病院では1~10リンギット(27円〜270円)前後です。
しかし公立病院ならではの注意点もあります。

1.駐車場がスムーズには停められない
支払いの安い公立病院に患者が殺到するため、空いている場所を探すのに30分以上駐車場をぐるぐる回ることも……。
本来の駐車スペースではない場所に無理やり停めている車も多く、警備もあまり機能していないようです

2.最初に支払いする、前払い制度
病院に入ったら最初に支払いをするための受付番号を受け取ります。
番号が呼ばれたら銀行のようなカウンター椅子に座り、支払いを済ませます。

3.番号の呼び出しはマレー語です
電光掲示板にて呼出し番号が表記されますが、アナウンスはマレー語です。
支払いの紙を受け取ってから支払いを終えるまでの平均待ち時間は1時間から1時間半です。

4.受診する科に進み、支払いをすませたレシートを見せてようやく受付は終了です。
先ほどの支払い時のロビーと違い、院内はとても寒いです。上着は必須でしょう。
ここから医師の受診を経て病院を出るまでは1時間程度です。

5.誓約書をわたされます。目を通したらサインしましょう。
マレー語表記です。内容は「診察中に電話をしてはならない」「写真を撮ってはならない」「食事はしてはいけない」などの一般的なものですが、三つほどマレーシアならではのものがあります。
一つ目は「病院には正装(肌の露出がない)で行くこと」、
二つ目は「医師とのアポイントメントを守れないと、次からの受診はできなく(難しく)なること」、
三つ目は「最初の支払いが済んだら30分以内に受診受付を済ませないと無効になること」です。

支払いをするカウンター

受付や看護師、医師はマレー語を話します。
もちろん英語も話せますが、最初に何も言わなければ当たり前のようにマレー語で話を進めてきます。
値段は大変にお手頃ですが、マレーシア語に自信がない方は地元の方と一緒に行くのをお勧めします。

大きな病院には中庭も

ローカルの歯医者情報

渡航先で歯が痛くなるのは大ピンチですよね。
腹痛や頭痛もいやですが、歯痛は我慢ができない。そして治療を考えるともっと恐ろしい。
でも、マレーシアの歯医者はとっても安心です。

ローカルの歯医者は電話での完全予約制。
混み合っていて待ち時間が長いから予約制ということではなく、その時間に一人しか治療をしないので予約制なのです。

日本の治療は保険の関係があり、一本の歯を治すのに数回通わなければならない場合が多いです。
しかし、マレーシアの場合は金属のかぶせ物を必要としない限りは一回の治療で一本を治します。

お世話になった歯医者です。入り口のベルをならし、ロックを解除してもらってから中に入ります。

日本は半個室の診察室が多いですが、マレーシアは完全個室で、ドアを閉めて治療をします。

今まで3回ほど別の歯医者にいきましたが、治療中に目にタオルやアイマスクをかけてはくれません。
ある歯医者では、こちらから目隠しを頼んだらサングラスを渡されました。

一本の歯の治療費は80リンギット(2,160円)前後の設定が多いようです。
歯のクリーニングが100リンギット(2,700円)前後の設定が多いです。

最後に

ジョホールのローカルクリニック、小児科情報、公立病院、歯医者情報はいかがだったでしょうか?
私は毎回診察を終えたら、どんな診察をしたのか、なんの薬をどれだけ渡されたのか、診断名はなんなのか、を意識してみるようになりました。
先に述べた抗生物質の過剰摂取がひとつのきっかけではありますが、医師の判断で渡された薬をそのまま飲む事はしないようになりました。
当たり前ですが、自分の健康は自分で守らなくてはなりません。
特に海外で病院に行かなくてはならないとなると不安になります。
いざという時にために、クリニックや専門病院、漢方医を是非リサーチしておきましょう。

(ライター・リトルチー)